主催者メッセージ



私たち、てぃだ花会は

沖縄の島が好き、沖縄の人が好き、沖縄の唄が好きという仲間が集まり結成した同好会で、これまで沖縄の唄や映画など文化を通して沖縄のことを伝えたいと活動してきました。

そして、今年は戦後70年という節目の年でもあるため、ドキュメンタリー映画「ひめゆり」を上映することにしました。

この映画を上映するにあたり、てぃだ花会の中でも様々な意見がありました。戦争を知らない私たちが簡単に戦争のことを語る資格があるのか。また、今の社会情勢において戦争というテーマを取り扱うことの難しさなど、映画上映に至るまで賛否両論あり、何度も話し合いました。

確かに私たちは戦争を知らない世代です。しかし、知らないからこそ関心をもつべきであり、知らないからこそイベントに来られる観客と同じ目線で感じ考えられるのではないか、それが私たちにできることではないかと思っています。また、戦争を知らない世代の私たちがすることに大きな意味があるのではないかと思っています。

忘れてしまいたい記憶を精一杯語られた生存者の想いを伝えていきたい、と同時に、生存者の言葉やあの戦争の中を精一杯生きた少女たちの姿を通して現代の、そしてこれからの未来を生きる人々に向けられた「命の尊さ」「今を精一杯生きることの大切さ」というメッセージを多くの人に伝えられたら、との想いから映画「ひめゆり」を上映するに至りました。

沖縄の方々やこの戦争を経験された方々は、私たちがこの映画を取り扱うことに様々な意見、複雑な想いを持たれるかもしれません。

しかし、生存者たちにとってこの映画の中で語られることは「忘れたい記憶」と同時に、私たちに「忘れてほしくない事実」であり、これからは私たちがその記憶や想いを受け継ぎ伝えていかなければいつか忘れ去られてしまうのではないかと思います。

この映画を通して、少しでも多くの方に生存者の言葉を届けられたら、観に来られた方の心に何か残せたらと思います。

 

沖縄三線同好会てぃだ花会

会長 岡田朋子